農業しながら太陽光発電

農業と発電の共存
FIT制度によって全量売電(生産した電力をすべて売る契約)が注目された際、平坦で開けた土地である農業用地が太陽光発電には適しているという点から太陽光発電施設へと転用するケースが増加しました。しかし、農業は食糧生産の基盤であるためそれらを生産する農地の確保はとても重要なことであり、転用され農地が減少することは、農家の減少と同じように問題視されていました。
そんな背景があり、農業とエネルギーを両立するための制度が徐々に整備され「営農型太陽光発電」という新たな手段が農業界で注目されてきています。 営農型太陽光発電とは、農産物の生育に必要な日射量を確保しつつ農地に支柱を立て、その上部空間で太陽光発電を行う方法です。農業者の収入拡大による農業経営の規模拡大や、6次産業化の推進が期待されています。私たちは下で育てる農産物の日射量を考慮しつつ、遮光率を計算して太陽光パネルの枚数や間隔を調整するなど、農園・農地ごとに最適なプランをご提案いたします。
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平成25年3月に農地転用許可制度上の取扱が明確化され、営農型太陽光発電設備設置に関する許可数も29年には一度減少しましたが年々増加傾向にあります。また平成25年度から平成30年度に新たに転用許可を受けた発電所のうち、約15%が荒廃農地を活用したもので、荒廃農地の再生利用にも役立っています。
営農型太陽光発電は農地の減少を防ぎつつ、農家様が農業を継続していくための手段の1つとして、農地の上で太陽光発電を行っていく取り組みです。国の基準を守り、作物の生産を行えるよう農家様に相談し設計・計画を進めております。

下部農地での栽培作物

適切な作物を育てる
営農型太陽光発電は農地に架台を立てて上部にパネルを設置する関係上、日影になる部分が生まれます。日には傾きがありますので一日中当たらないことはありませんが、日光は作物の成育に非常に重要な要素ですので、作物の成育や収量・品質に少なからず影響を及ぼすとされています。そのため事前の営農計画や、下部で育てる作物によって異なる遮光率を考慮した設計が必要になります。
下部農地で栽培するのに適しているのは半陰性植物(半日程度の日射で育つ植物)と陰性植物(直射日光が無くても育つ植物)だとされています。農林水産省が出している「営農型太陽光発電設備設置状況詳細調査(平成30年度末現在)調査結果について(令和2年3月)」を見ると、みょうがやサカキ、キノコ類などの日当たりが悪い場所でも成育する作物が選ばれていることがわかります。また、営農型太陽光発電設備を設置するにあたって栽培作物を変更した者が全体の69%となっており、営農型を行うこと前提で作物を選択していることがわかります。
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営農型を導入するには

導入における諸注意
営農型太陽光発電の下部で育てるという特殊条件下での栽培となるため、農作物は農業技術が確立されている、その土地や地域で販売されているような適した農作物が好ましいとされています。また、営農型太陽光発電を行うには法律に基づいた申請や、長期安定的に発電事業を行うために地域の人々や周辺農家の方の理解を得ながら事業を進めていくことが重要です。
本来の育て方とは違い発電事業を副業として営むということなので、本業である農業にも少なからず影響が出る可能性があります。慎重に営農計画を立て、取り組んでいく必要があります。

設置可能か調査が必要

その農地が太陽光発電に適しているかを調査する必要があります。特に周辺に背の高い建物や雑木林がある場合は、太陽光発電にはあまり適していない環境のため注意が必要です。また地質によっては基礎の大きさ等に見直しが必要であったり設置ができなかったりする場合もあるため、事前の調査が重要となります。

周辺農地への配慮が必要

開けている場所に支柱を立てて太陽光パネルを設置するため、周辺農地への影響はゼロとは言えません。架台および太陽光パネルを設置することによって隣接する農地に影がかかり、作物へと影響が出てしまうことは避けなくてはなりません。発電施設を設置するにあたって、周辺農地が効率的に利用できるような設計が必要となります。

営農計画の策定が必要

営農型太陽光発電施設を設置することにより下で生産する農産物の品質・収量等に影響がないように、事前にしっかりとした営農計画を立てておく必要があります。また設置後は年に1度、営農の適切な継続が行えているかどうかを確認し報告する義務があります。農産物の生産に支障があると判断された場合には、発電施設の撤去および農地の復元が必要となるため注意が必要です。

一部転用許可が必要

太陽光パネルを載せる架台の基礎にかかる土地が農業以外への使用となるため、各自治体への一時転用許可が必要となります。一時転用許可期間は3年以内または10年以内で、期間中の営農の継続に問題がなかったと判断された場合は再許可が可能となります(再度申請が必要です)。

各関係機関への申請が必要

電気事業として電気の売電を行う場合は、経済産業省および電力会社への申請が必要になります。
※規模によって必要になる申請が変わってきますので、各案件ごとにご相談させていただきます。

支障があると判断されたら

営農することが大前提
営農型太陽光発電を設置する際には営農計画を立てる必要があり、それに基づいて発電施設の設計や施工を行います。設置後は農作物の生産に支障が生じていないか、生産された農作物の品質に著しい劣化が生じていないか等を年に1回報告する必要があります。この時平均的な単収と比較して大きく減収していたり農作物に何らかの影響が出ていると判断された場合には、設備を撤去して農地として復元する必要があります。※荒廃農地を再生利用した場合は、農地が適正かつ効率的に利用されているか否かによって判断されます。
農林水産省の「営農型太陽光発電設備設置状況詳細調査(平成30年度末現在)調査結果について(令和2年3月)」を見ると、平成30年度の下部農地での営農に支障があったものは11%となっています。営農者に起因する単収減少には改善措置の指導が入り、それに応じない場合設備撤去が命令されますが、現在この命令の実例はありません。
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導入事例

施工と導入事例

設置地域:三重県

下部栽培作物:タマリュウ

高反射シートを敷き詰め入ってきた太陽光を反射、両面受光の太陽光パネルを使用して裏面からも受光しています。

設置地域:三重県

下部栽培作物:タマリュウ

設置地域:三重県

下部栽培作物:アオキ、マホニアコンフーサ、ヒイラギナンテン

設置地域:三重県

下部栽培作物:アオキ

設置地域:三重県

下部栽培作物:タマリュウ

設置地域:三重県

下部栽培作物:茶

収穫時にお茶刈機を使用するため、架台の高さを4メートル程度に設計しています。
※農機を使用される場合は農機に応じた高さや柱間で設計します

よくある質問

Q & A
一概にすべての農家様が売電によって利益を得られるわけではありません。

営農型太陽光発電の場合は下で育てる農作物によって設備の構造(主にパネルの間隔および枚数)が変わるため、一概にすべての農家様が売電によって利益を得られるわけではありません。営農型太陽光発電はあくまで営農すること(営農によって収入を確保すること)が大前提であり、売電収入は副収入(補助的なもの)となります。電気を多く利用される農家様の場合は、売電ではなく自家消費することでメリットが出てくることもございます。これらの状況から、私たちは一度営農計画をお伺いして導入コストや収支計画を算出し、そこから検討していただくことをオススメしております。

自治体それぞれの景観法に則って設計・施工を行います。

設置場所によってさまざな制限や法律があるため、私たちは農家様と相談の上、各自治体やその土地の景観法に則って設計を行います。その都合上、地域によっては施工できない可能性もございます。

老朽化に伴う不具合の症状によって適切な対応を行います。

設置前に対応年数などをメーカーにて算出していただいており、それをもとに設計施工いたします。また私たちが施工させていただいた農家様は基本的にメンテナンス契約をしていただいているため、劣化による不具合は症状によってそれぞれご対応させていただきます。

部材には化学物質の含有率基準値が定められています。

JPEA(一般社団法人太陽光発電協会)により発行されている「使用済み太陽電池モジュールの適正処理に資する情報提供のガイドライン」(2017年12月第1版) によって、フレーム・ネジ・ケーブル・ラミネート部における化学物質の含有率基準値が定められています。私たちが施工の際に利用している必要部材はすべてこれらの基準値をクリアしたものです。
パネルを廃棄する際に適切な処理をしないことが原因で土壌汚染等が起こることは十分考えられますが、通常運用する上でその毒性が問題視されることは有りません。

設置場所・面積・作物・営農計画等により大幅に金額が変わります。

具体的な概算をご提示することが大変難しい商品となります。 まずはお客様のイメージと土地情報をお伺いしてからの算出とさせて頂きます。また、農地架台はその土地に対して設計もオーダーメイドとなりますので設計に少々お時間頂きます。

サービス対象エリア

設置工事可能エリア
サンエイグループでの施工は愛知県・岐阜県・三重県・滋賀県・静岡県・和歌山県内に限ります。
その他地域での部材販売も可能ですので、ご相談ください。

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